個人的にはぽっちゃりしているワンコは可愛いと思い大好きです。
トレーナー修業時代にパンパンのダックスが来ていて、お腹が地面に擦れてその部分の毛が無くなっていたのはいい思い出…
ですが!やはりワンコにとっては良くない事に繋がってしまう事の方が多いので今回書かせて頂きました!
【どこからが肥満?】
一般的には「理想体重の15-20%」を超えている場合を肥満といいます。
ただし、愛犬のいまの体重が理想体重かを判断する場合は難しいですよね?
そこで重要なのが「ボディー・コンディション・スコア(BCS)」という指標です。
これは下記の項目をもとに体型を1~5段階に分類し、適正な体型かを判断するものとなります。
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BCS | 肋骨 | 腰部 | 体型 |
1 | 脂肪に覆われず 容易に触ることができる | 容易に触ることができる | 横から見ると 腹部のへこみは深く、 上から見ると 極端な砂時計型をしている |
2 | ごく薄い脂肪に覆われ、 容易に触ることができる | 容易に触ることができる | 腰にくびれがある |
3 | わずかな脂肪に覆われ、 触ることができる | なだらかな隆起を感じられる | 腹部はごく薄い 脂肪に覆われ、 腰に適度なくびれがある |
4 | 脂肪に覆われ、 触ることは難しい | やや厚い脂肪に 覆われている | 腹部は丸みを帯び やや厚い脂肪に覆われ、 腰のくびれはほとんどない |
5 | 厚い脂肪に覆われ 触ることは非常に難しい | 厚く弾力のある 脂肪に覆われている | 非常に厚い脂肪に覆われ 腰にくびれはない |
BCS3が標準体型となり、スコアが低いほど痩せすぎで、高いと肥満になります。
家でチェックするときに分かりやすいのは「肋骨を触ること」・「くびれがあるか」をみること。
肋骨がやや触れるくらいで、腰に適度のくびれがあれば標準体型となります。
このBCSと現在の体重を照らし合わせ、BCS3であればそれが理想体重となりますし、BCS4以上であれば肥満となりますのでダイエットをする必要があります。
【肥満がおよぼす悪影響】
では具体的に肥満になるとどのような影響が起こるのでしょうか?犬も人間と同様に太ると様々な病気のリスクがあがるといわれています。
主にあげられるのは
・糖尿病リスクの増加
・関節疾患
・循環器や呼吸器への負担
・尿路結石リスクの増加
・心血管系への負担
などです。
ダックスは他の犬種に比べて、椎間板ヘルニアや関節炎になりやすい犬種です。肥満になってしまうとこれらの病気の発症リスクが上昇したり、症状の悪化因子になりますので特に注意しましょう。
また、肥満になるとあまり動きたくなくなりますので運動不足となりさらに太っていくという悪循環が起きてしまいます。
肥満は早めの対策が大切なのです。
【ダイエットのやりかた】
犬は人と違い筋トレなどのハードな運動を長時間続けることは難しいです。肥満気味のダックスであればハードな運動は逆に関節などに負担をかけてしまいます。
では肥満となってしまった場合はどのようにダイエットをすればいいのでしょうか?
順序だてて説明していきます。
<食生活の見直し>

犬の肥満は飼い主さんの食事の与え方が原因の場合が非常に多いです。
①オヤツ(間食)を頻繁に与えていないか
犬の体は人間より小さいので、飼い主が少しだけと思ってあげているオヤツが肥満の原因になっていることは非常に多いです。
②ご飯の量をきちんと測っているか
数gの違いでも犬にとっては摂取カロリーに差がでてきます。スプーン○杯として与えている飼い主さんは多いと思いますが、ダイエットするのであればしっかり計量スケーラーを使用してグラム単位でごはんの量を測り、与える量を統一するようにしましょう。
③ご飯を置きっぱなしにしていないか
一日中ご飯を置きっぱなしにして好きな時に食べるいわゆる「ダラダラ食い」は肥満のもとです。ご飯はなるべく1日2-3回に分けてしっかりとその都度完食できる量を与えましょう。
これらをもとにフード量を減らしたり、完食を減らしたりして1~3月かけてダイエットをしていきましょう。
人と違い1週間で痩せるような急激なダイエットは犬にとって悪影響です。月単位で徐々に理想体型・体重に近づけていきましょう。
<運動させる>

もし散歩にほとんど行っていないような子なのであれば、最初は散歩の時間を増やしましょう。適度な運動は肥満防止以外にもストレス解消に大切です。
無理に走らせる必要はありません。ゆっくりと平坦な道を休憩をはさみながら徐々に散歩時間を増やしていきましょう。
ドッグランなどが近くにあるのであればオモチャを使って広い空間で遊んであげるのもいいです。地面が土であれば関節系への負担も少なくなります。
上記の方法でもなかなか痩せないのであればダイエットフードに変更してみましょう。
多くのダイエットフードは食物繊維を多く含ませることで低カロリーかつ満腹感が得られるようなコンセプトになっています。
ただし市販食では効果が弱いことがありますので、より効果を求めるのであれば動物病院で処方される「療法食」を検討しましょう。
特に避妊・去勢手術後はホルモンバランスが変わり太りやすくなります。今まで通りの感覚でご飯を与えているとどんどん太っていってしまうので、肥満ではなくても手術後からはカロリーが低めに配合されている避妊・去勢用のフードに変えることをおすすめします。
まとめ
- 理想体重の15~20%以上多い場合は肥満
- ボディー・コンディション・スコア(BCS)
- 様々な疾患に繋がる
- 食事の見直し、運動
上記となり、肥満は万病のもと。
又、犬は自分でダイエットはできません。
飼い主の管理が非常に重要になってきますので、「太っている姿も可愛い(自分への戒めも込めて)」と肥満を放置しないでしっかりと体重管理をしてあげてくださいね。
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